講演会レポート

9月11日に行われました講演会「町家棟梁:大工の決まりごとを伝えたいんや」は、同名の書籍の出版記念講演会でしたが、関係者に加え、京都市内/市外から多くの方にご参加いただきました。

矢ヶ崎善太郎先生からは、本書をつくった動機、裏話などを語っていただきました。企画から1年にわたるあいだおつきあいいただきましたことに深く感謝いたします。

棟梁・荒木正亘氏からは、「大工の決まりごとを伝えたいんや」というタイトルで、非常に含蓄のあるお話をいただきました。どのようなときに決まりごとの重要さに気づいたかというエピソードははっとさせられるものでした。いまは、棟梁として指導にあたっておられますが、やはり誰しもそのような気づきの瞬間があって初めて成長するものだと実感いたしました。

後半は、若手でばりばり活躍しておられる大工棟梁3人衆によるパネルディスカッションでした。本書を読んできてもらってぐっときたところをネタに話をひろげるということでした。やや緊張気味のお三方でしたが、実直なご意見を披露いただき、たいへんよかったと思います。

最後に、竣工式にうたう「木遣り」をご披露いただきました。「祝い歌」というやつです。時間の都合で1番のみでしたが、やはり大工さんの本領発揮であり、最後にいい感じで締めていただきました。