2011-01-01から1年間の記事一覧

講演会レポート

9月11日に行われました講演会「町家棟梁:大工の決まりごとを伝えたいんや」は、同名の書籍の出版記念講演会でしたが、関係者に加え、京都市内/市外から多くの方にご参加いただきました。矢ヶ崎善太郎先生からは、本書をつくった動機、裏話などを語っていた…

載せられなかったお話・その3:相続の仲介役

荒木棟梁 出入りの大工というのはものすごく信頼があるから、悪いようにはせえへんと。家のことはあいつに聞いたほうが早いんちゃうかというのがあるんでしょう。相続の話に首をつっこんだこともあります。どの土地を誰にあげるのか、ちょっと相談してくれと…

出版記念講演会のお知らせ

『町家棟梁:大工の決まりごとを伝えたいんや』ですが、発行して一か月弱ですが、おかげさまでたくさんの反響をいただいております。荒木棟梁の長年の経験がまとまった一冊ということでご評価をいただいているものと確信します。まだの方はぜひお手にとり、…

載せられなかったお話・その2:敷地境界線決めに立ち会うことも

荒木棟梁 大工は作事以外でもいろいろとお施主さんにかかわることがあります。たとえば、敷地境界線決めの立会いなど、今では弁護士や測量士がやりますが、昔はよく大工がしたものでした。「近隣の揉めごとは大工の仕事や」ってうちの親父も言うてたぐらい。…

載せられなかったお話・その1:玄関の鍵

『町家棟梁』の聞き取り作業では、たいへん興味深いお話をたくさんお聞きしましたが、紙面の都合で載せられなかったお話もあります。そのうち何点かをこのブログで紹介します。 - 荒木棟梁 玄関というのは、基本的に外から鍵掛けることなく、中から掛けるだ…

『町家棟梁』出版のご案内

ひさびさのブログ投稿ですが、本がようやくかたちになってきましたのでアナウンスいたします。書名は『町家棟梁:大工の決まりごとを伝えたいんや』です。著者は、京町家作事組の副理事長で、以前担当させていただいた『町家再生の技と知恵』の知恵袋的存在…

伝統建築・町並みの被害

東日本大震災が2011年3月11日に発生しました。被災された皆様には心よりお見舞い申し上げます。大津波や原発災害が甚大であり、またその影響による計画停電がおおきく報じられるなかで、建築への被害はあまり聞こえてきません。そのなかでも、伝統建築の被害…

伝統的構法フォーラム(京都/東京)のご案内

先の講演会をお願いした後藤正美先生が注力しておられる「伝統的構法の設計法作成及び性能検証実験」検討委員会の報告会イベントが京都と東京であるようです。もちろんEディフェンスの実大実験の報告がメインテーマになるのでしょう。 3月19日(土) キャンパ…

レクチャー報告:耐震要素としての土壁

2月12日、金沢工業大学の後藤正美先生による「耐震要素としての土壁」のレクチャーが行われました。たいへんわかりやすいご講演でした。前半は、鳥取県西部地震、新潟県中越地震などの先生ご自身がかかわった被害調査をもとにしたお話でした。いっときは、「…

講師ご紹介:後藤正美先生

第3回 耐震要素としての土壁の講師のご紹介です。後藤正美先生は、金沢工業大学建築学科卒業、京都工芸繊維大学工芸学研究科修士課程(建築学)修了後、1983年より金沢工業大学で教鞭をとっておられます。ご専門は、木構造/耐震工学です。当初より木造を専…

伝統構法の勉強会をやっています

昨年秋より、自分も実行委員のひとりとして加わりながら、伝統構法のイベントを会社の3階でおこなっています。ちなみに実行委員のもうお一方は、京町家作事組の理事で、建築家の末川協さんです。自らのことで恐縮ですが、伝統建築に興味を持ったのは『’¬‰Æ…